エデン日和

現役ライターが、普段書けない駄文を徹底的に公開するブログ

【鼠注意報】気付いたら鼠のセミナーに巻き込まれそうになった人にインタビューしてみた

私は、東京の某駅から少し歩いたところにあるホテルにいた。ロビーにある喫茶店で、ある男Yと会う約束をしていたからだ。相変わらずホテルのコーヒーは高い。1杯1400円もした。この喫茶店、宿泊者はコーヒー無料だが、私のようにそうではない人の場合は1400円もお金を取る。内装はきらびやかであったが、ソファはやや硬かった。

 

15時。Yはやってきた。Yは私と同じコーヒーを頼み、15分ほど雑談をした。そして本題に入った。

 

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Yはとある業界人と、展示会で知り合った。意気投合し、業界の情報交換をする仲になった。ある時、その業界人から「実はこんなセミナーがあるんです」と言われ、そのセミナーに参加することにした。その内容は、太郎という人が90分間、「人生と向き合う方法」を講義するというものだった。参加費2500円という比較的お手頃な値段。当日は100~200人程度の参加者がいた。その後の懇親会では、女性社長や元スポーツ選手などが混じり、成功者トークを繰り広げた。

 

後日、Yのもとに「太郎セミナー会」の入会案内の手紙が届く。先日の「人生と向き合う方法」セミナーに共感したYは、その会に入会した。さっそく次のセミナーに参加することになる。

 

セミナーの内容は、新規IPOにいかに当選するかという話だった。その内容を端的にまとめると、IPOに当選するためには「金持ちの服装になる」という正直インチキな内容だったが、このセミナーへの参加費はなんと1万円だった。続くセミナーも携帯電話事業で儲けようという胡散臭い内容だった。

 

太郎氏は人材紹介系の会社出身。学生時代に起業し、20代中盤で事業を売却したと本人は言っている。しかし、本当のところはよくわからないというのが実情だ。今も複数社経営しているようだが、その中のいくつかは太郎氏の個人の投資関連の会社なのだろう。Yがみた太郎氏の印象は以下の通りである。

教祖的な素養は持っていますね。スピーチも上手いですし、ブランディングも徹底している。ただ、個人的な印象として、真摯さに欠けるところがありますね。仲間になった人に対してのみ優しい、そんな感じでしょうか。

 

携帯電話事業を紹介されたあたりから、Yは太郎氏を疑い始める。案の定、セミナーの中で飲料水の紹介が始まった。「人生と向き合う方法」セミナーに参加するのは一般的なサラリーマンや専業主婦であったが、その生き方に危機感を抱かせ、その隙にネットワークビジネスを持ち出し、引き込んでいくのだろう。Yはこれ以上関与するのは危険だと判断し、潜入取材を終了した。

 

資本主義社会では、(大半の会社はそうではないと思うが)一定の割合で「搾取される側」と「搾取する側」が存在する組織がある。ブラック企業などもそうだろう。今回の太郎セミナーも、ごく普通の社会人が搾取され、搾取する側が大儲けをしている。太郎氏自身も、都内某所に高級料亭を経営しているが、その原資が多くのセミナー参加者からの搾取で賄われていると思うと、心が痛くなる。

 

Yは、今回の件に関して、以下のように総括した。

皆、どこかに楽して儲けたいという気持ちがあるのではないでしょうか?

 

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Yが去った今、インタビューの内容をまとめているが、私の知り合いも何人かこのセミナーに参加している。中には完全に取り込まれてしまった人もいた。危険を感じたら近寄らないこと、人を簡単に信じすぎないこと。これを肝に命じて生きていこうと思った。

 

しかし、自分の友達を危険なビジネスに誘ってしまうというのは、正直悲しい。本人が洗脳されていて気づかないというのもあるが…。

 

私の潜入記録はこちらである。こちらもあわせて読んで頂ければと思う。

savehound.hatenablog.com