エデン日和

現役ライターが、普段書けない駄文を徹底的に公開するブログ

某友人の不都合な真実

ある知り合いの話だ。その人はとある会社で、ある案件を担当していた。彼と私は同じ業界で働いており、とある勉強会で一緒になって以降、飲み仲間になった。仕事の忙しさには波があるらしく、18時で帰ることもあれば会社に寝泊まりすることもあったらしい。飲み会では「会社で一番寝やすい場所は○○だ」と大声で笑っていた。
 
しかし、ある時からその人は飲み会の誘いに乗ってこなくなった。誘っても「具合が悪いので」と断りの連絡が届く。あまりにも具合が悪そうなので、その会社の別の知り合いに聞いたところ、会社を休んでいるとのことだった。
 
しばらくして、その人の病状を知った。「リンパ腫」だった。そこから彼は長い闘病生活に入る。驚いたのは、その会社のほかの知り合いが「社内で入院したことが共有されていないんだよね」と言ったことだった。私には違和感しかなかった。同僚がガンで入院しているのに。
 
その会社は20人規模の小さな中小企業だった。当然社長も見舞いに来ると思ったら、一向に社長が見舞いに来ない。不思議だった。
 
結局、その同僚は帰らぬ人となった。30数年という短い人生だった。これから結婚して子どもができて、子どもが大きくなっておじいちゃんになって…という経験をせずにこの世を去った。おそらく悔しい気持ちでいっぱいだったろう。
 
さらに不思議なことに、上に出てきた「社内で入院したことが~」と言った人も、後にその会社を辞めている。聞けば、「残業代が出るはずなのに出ていない」と言っていた。その辞めた人は「みなし残業代があらかじめ含まれているからね」と言っていたが、明らかに一定以上の残業をしているように見えた。謎だ。
 
「残業代を請求したらどうですか?」と聞くと、「いや、あんまりオオゴトにしたくないんだよね」と言っていた。その人は続けて言った。「送別会で『あなたは辞めるんだから、ぜひ請求してくださいよ』と言われたんだよ。在職中は請求すると立場がなくなるからね」と。
 
私はその会社の社員ではない。上に書いたことはあくまでも飲み会での伝聞だ。事実ではないことも多々あるだろう。しかし、文句しか出てこない会社というのもイメージが悪すぎる。そして怖い。
 
新聞紙上に踊る「働き方改革」とはなんなのだろう。